2004年6月18日 新潟日報

新潟日報

白鳥十三個展(20日まで、新潟市美術館市民ギャラリー)

白鳥さんは一九四九年新潟市生まれ、東京・渋谷区在住の洋画家。正三角形変形4号から60号までの油彩はじめ、グワッシュ、アクリルなど水彩作品、イラストも含めた六十点余りを展示する。作品群は静かで端正な雰囲気の写実的絵画で、風景あり花あり、室内静物ありだが、いずれも的確なデッサン、緻密で巧みな筆さばき、堅実な構成が、見る者に安らぎをもたらす。

特徴的なのは、光を受けた対象、あるいは光が透過した空気を、どんな色彩に捉え、それをキャンバスの二次元平面にどう表現するかに、白鳥さんの最大の創造的努力が払われているのではないか、ということだ。色彩と形態の、微妙で均整のとれた調和・・・それは、白鳥さん生得の感性による内面の色であり、(魂の色)なのだろう。

新潟日報

白鳥十三個展(20日まで、新潟市美術館市民ギャラリー)

白鳥さんは一九四九年新潟市生まれ、東京・渋谷区在住の洋画家。正三角形変形4号から60号までの油彩はじめ、グワッシュ、アクリルなど水彩作品、イラストも含めた六十点余りを展示する。作品群は静かで端正な雰囲気の写実的絵画で、風景あり花あり、室内静物ありだが、いずれも的確なデッサン、緻密で巧みな筆さばき、堅実な構成が、見る者に安らぎをもたらす。

特徴的なのは、光を受けた対象、あるいは光が透過した空気を、どんな色彩に捉え、それをキャンバスの二次元平面にどう表現するかに、白鳥さんの最大の創造的努力が払われているのではないか、ということだ。色彩と形態の、微妙で均整のとれた調和・・・それは、白鳥さん生得の感性による内面の色であり、(魂の色)なのだろう。

夕映えのあかねに色付く木立の微妙な色相の変化が美しい「夕暮れの山堂」(F10号)=写真=がまず目を引く。それに、空と雲、水面と山野を緑の諧調で統一した「湖映」「緑陰」「牧場」も。

水彩画は「残雪」で、白雪と赤い朽ち葉に木立の影が印象的。林の奥は多彩な陰影と木の間の空が快い。

細やかなマチエールは日本画的だ。主題面でも錦鯉二匹が泳ぐ「水天」や、背景を一色に抑えた「蓮花」などに和風様式美があるが、過剰に及ばぬことが望まれる。

また、「花摘み」の豪華なロココ様式額装、だ円額装の作品は、描き込みとともに俗気が過ぎるように思われる。 (鈴木清一)

2003年

眩暈 F50号

杜 F50号

湖映 F30号

牧場 F30号

夕映えの松林 F30号

緑陰 F30号

夏の砂浜 F30号

薔薇の静物 S10号

花摘 F10号

春待つ里 F10号

奇跡の朝 F4号

ローズ F3号

川岸 P30号

オールドローズ 楕円3号

オールドローズ 楕円3号

オールドローズ 楕円3号

オールドローズ

蝶と薔薇  509×394mm

盛り花  509×394mm

花摘み 504×394mm

ローズ 509×394mm

眩暈 F50号

杜 F50号

湖映 F30号

牧場 F30号

夕映えの松林 F30号

緑陰 F30号

夏の砂浜 F30号

薔薇の静物 S10号

花摘 F10号

春待つ里 F10号

奇跡の朝 F4号

ローズ F3号

川岸 P30号

オールドローズ 楕円3号

オールドローズ 楕円3号

オールドローズ 楕円3号

オールドローズ

蝶と薔薇  509×394mm

盛り花  509×394mm

花摘み 504×394mm

ローズ 509×394mm

2000年9月1日 新美術新聞

新美術新聞

白鳥十三〈一九四九年新潟生まれ)は、緻密に構成された静物や花を得意とする作家である。

しかし、華やかで静謐な空間のほかに、ダイナミックな風景も好んで描く。室内の知的空間作りの反動ともとれる外に向かっての仕事は、樹のある風景である。風景も静物同様、構成にこだわり、その作品は、空間と広がりのある知的風景画となっている。今回の個展は、昨年九十二歳で亡くなった父、小六をしのび、その一周忌にあわせて開催するもの。

得意とする花や、新潟に取材した風景などを描いた作品二十点余りを展観する。また別の部屋では「小六布張絵遺作展」も開催される。

9月5日(火)~10日(日) 新潟市美術館・市民ギャラリー(新潟市中央区西大畑5191)

新美術新聞

白鳥十三〈一九四九年新潟生まれ)は、緻密に構成された静物や花を得意とする作家である。

しかし、華やかで静謐な空間のほかに、ダイナミックな風景も好んで描く。室内の知的空間作りの反動ともとれる外に向かっての仕事は、樹のある風景である。風景も静物同様、構成にこだわり、その作品は、空間と広がりのある知的風景画となっている。今回の個展は、昨年九十二歳で亡くなった父、小六をしのび、その一周忌にあわせて開催するもの。

得意とする花や、新潟に取材した風景などを描いた作品二十点余りを展観する。また別の部屋では「小六布張絵遺作展」も開催される。

9月5日(火)~10日(日) 新潟市美術館・市民ギャラリー(新潟市中央区西大畑5191)